こんにちは
管理栄養士の花田です。
今日8月25日は「即席ラーメン記念日」です
昭和33年(1958年)8月25日、世界初のインスタントラーメンとされる「チキンラーメン」が日清食品より発売されたことに由来します。
チキンラーメンの開発秘話についてはご存知の方も多いと思います。
日清食品の創業者、安藤百福氏が、自宅の庭に作業小屋を建て、試行錯誤の末に開発に成功したという話は有名です。
安藤氏は、戦後の深刻な食糧不足への対策として日本政府がパン食を進めていたのに反対し、東洋の食文化である麺類をもっと奨励すべきだと考え、「いつでも、どこでも、手軽に食べられて家庭に常備できるラーメンをつくろう」と決意したそうです。
即席ラーメンは、お湯を注ぐだけで麺がほぐれて、食べられる状態になりますが、これは瞬間油熱乾燥法によるものです。
麺を油で揚げることで、水分が蒸発するとともに麺に細かい穴があき、この穴にお湯がしみこんで元に戻るという原理です。
奥さんが天ぷらを作っているのを見て、この方法を思いついたそうですが、台所は科学の宝庫であることを感じます。
チキンラーメンの発売当初の小売価格は1個35円。
現在は105円(税別)なので大差ないように感じますが、かなりの高級品だったようです
大卒初任給を比較すると、当時は13,467円、平成26年は200,400円と約15倍ですから、現在の5倍の価値があったと言えます
それほど高価だったにもかかわらず、「魔法のラーメン」として、発売当初から爆発的な人気を博しました。
当時の厚生省は、妊産婦の健康食品としても推奨し、1960年にビタミンB1とB2が添加されると、「特殊栄養食品」として認可しました。
食べ物のなかった時代の救世主だったようですね
日本の発明が世界に広がり、今では多くの国で即席ラーメンが食べられています。
年間の1人当たりの消費量は韓国が最も多く、74個だそうです。
日本は44個ですから、倍近いですね。
東南アジアでも人気があり、タイに行ったときにトムヤムヌードルを注文すると、お馴染みのちぢれ麺が出てきました
私はあまり食べませんが、たまに食べるとおいしく感じます
栄養学的にどうかと聞かれれば、毎日でなければいいのでは?と答えるでしょう。
妊産婦の健康食品としては推奨しませんが...