クリニックBlog

2017.06.29更新

こんにちはsun
管理栄養士の花田です。

今回は、前回のイノシトールと同じく、リン脂質の成分であるコリンをご紹介します。

コリンは、ビタミンB群の一種と考えられる水溶性のビタミン様物質です。
イノシトールとともに、脂肪肝を防ぐ栄養素として発見されました。

コリンは、肝機能を正常に保つだけでなく、リン脂質のレシチン(ホスファチジルコリン)の成分として細胞膜の構成や修復に関わります。
また、神経細胞に多いリン脂質であるスフィンゴミエリンや、神経伝達物質のアセチルコリンの構成成分でもあり、脳や神経系の発達に重要な役割を果たすと考えられています。

胎児や乳幼児の発達においてもコリンは不可欠ですconfident
新生児の血液には母体血の3倍のコリンが、また、母乳中にも多量のコリンが存在することが認められており、細胞の増殖にコリンが必要であることが示唆されます。
また、母体のコリン低値は胎児の神経管閉鎖障害のリスクを高めることも分かっています。
さらに、周産期のコリン補給は、大脳の記憶と学習の機能を増進し、この機能は一生を通じて持続することも前臨床試験で明らかにされていますflair

コリンはレシチンの多い食品、例えば、卵や大豆、レバー、小麦胚芽などに含まれます。
日本では推奨摂取量を定めていないので、アメリカの適正摂取量を参考にすると、成人男性550 mg/日、女性400~425 mg/日、妊娠期450㎎/日、授乳期550㎎/日です。
食事からのコリンの推定摂取量は約400~600 mg/日なので、通常の食事を摂っていれば不足の心配はありませんし、ある程度は体内でも合成が可能ですnote

国立健康・栄養研究所によると、コリンの有効性が確かめられているのは、喘息の治療と乳幼児用ミルクへの補助栄養のみです。
動脈硬化や脳の認知機能の改善を期待したレシチンやコリンのサプリメントも登場していますが、ご自身の食事内容から必要かどうかを判断されるといいと思いますhappy01


≪栄養カウンセリング≫ 
日時:水曜・木曜 14:00~、15:00~、16:00~、17:00~
ファーストインタビューだけでなく2回目以降も無料です。
お気軽にご予約ください。

投稿者: 医療法人正育会春木レディースクリニック

2017.06.15更新

こんにちはsun
管理栄養士の花田です。

今回は、サプリメントにもよく配合されているイノシトールについてのお話です。

イノシトールはイノシットとも呼ばれる糖アルコールの一種で、筋肉や神経細胞に多く存在します。
以前はビタミンB群として分類されていましたが、体内でも合成できて欠乏症もないため、現在はビタミン様物質として扱われています。
穀物や豆類、果物cherry、肉や魚fishなど身近な食品に含まれるので、通常の食事から摂取可能です。

イノシトールには、肝臓に余分な中性脂肪が溜まらないようにコントロールする働きがあるため、脂肪肝を予防する効果が期待できます。
また、イノシトールは、細胞膜を構成するリン脂質の成分ともなっています。
リン脂質は、神経細胞に多く存在し、情報伝達や脳の活動を正常に保つ働きがあるため、パニック症候群や強迫性障害の治療への有効性を示唆する研究結果も出ています。

さらに、多嚢胞性卵巣症候群の治療におけるイノシトールの有効性を示唆する、米国での次のような研究結果も得られていますflair
〇多嚢胞性卵巣症候群の肥満女性44名(18~40歳)を対象として、キロイノシトールを1,200 mg/日、6~8週間摂取させたところ、血中中性脂肪とテストステロンレベルの減少、血圧の中程度の低下、排卵の誘発がみられた。

また、妊婦においても、ミオイノシトールの摂取によって、妊娠糖尿病リスクや関連する合併症、出生時体重の低下との関連が認められる研究結果も数例報告されていますhappy01
一方、今年の3月には、「糖尿病の家族歴をもつ妊婦が妊娠初期にイノシトールを補充しても妊娠糖尿病の発症率は低減しない」とのアイルランドでの研究結果が、「Diabetes Care」に掲載されましたwobbly

これらの研究結果をどう解釈するか難しいところですが、イノシトールによってどの程度インスリン抵抗性の改善が可能か、今後も研究が進められていくと思いますnote


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